拍手置き場
□2007.11.01〜
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『クリスマスプレゼント』(陽菜編)
「もう、そろそろ、クリスマスプレゼント、用意しなきゃね〜…」
駅前の電飾やクリスマスツリーを見ながら、陽菜はつぶやいた。
(仁美には、かわいいマスコット人形がいいかな…憲吾くんには、大袋のお菓子を終業式の時にでも渡そっ!でも……今年は、もう一人……哲生の分、どうしよう……!!)
そう、今年は哲生と初めて過ごすクリスマス。なので、陽菜はなんとしてでも、哲生に喜んでほしくて、気合が入っているのである。
(哲生ってば、モノに関心や執着、あるようでないんだから……何をあげたら喜んでくれるか、分からないよぉ〜…)
クリスマスが近づくにつれて、陽菜のあせる気持ちが大きくなり、誰かに相談したくなってくる。
(手塚さんあたりに相談してみようかな……なにか、的確なアドバイスしてくれそう!!……でも…やっぱし、最終的に決めるのは、自分だしなぁ〜…そもそも、哲生の好みが分からないんだったら、相談しようがないよね……)
陽菜は何か目ぼしいものがないだろうか、と思いながらにぎやかな駅前を歩き始めた。
(うぅ〜ん……好みが分からないんだったら、何か実用的なものがいいよね…普段、使ってくれるものか……って、普段、哲生何して過ごしてるか、知らないし…私、哲生のこと何も知らないなぁ……)
と、そのとき、陽菜の横をスクーターが通り過ぎた。
(あ、そうだ!!哲生、バイク乗るし、手袋とか、いいじゃない!?実用的だし!!うん、そうと決まれば、早速いいものないか探しに行こう!!)
こうして、陽菜は哲生の喜ぶ顔を思い浮かべながら、哲生に似合う手袋を駅前中、探したのであった。
(なんか、こうやって、相手のことを想いながら、選ぶのって楽しいよね!哲生もそう思ってくれるかな……)
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