拍手置き場
□2007.11.01〜
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『クリスマスプレゼント』(片瀬編)
(もう、クリスマス一色だな…バイクで装飾してあるモノ、避けるの面倒くせぇんだよな〜…)
と、バイクに乗りながら、装飾についてグチをもらしていた。
(しっかし、クリスマスというだけで、こんだけ盛り上がれる国民も国民だがねぇ〜…まぁ、分からなくもないが……そういや、陽菜に何にも買ってねぇや…あいつの好きなものか……しゃあねぇ、ちょっくら適当に見てくか…)
そういって、片瀬はジュエリーショップに立ち寄った。
(高校生には、高価かもしれんが…オレが陽菜に持たせてやりたいしな……まっ、オレのものっていう証にもなるかね……)
と片瀬は、適当にショーウィンドウの中を見ていた。
「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」
「あぁ?まぁ…」
「プレゼントですか?」
「えぇ、まぁ…でも、どんなのが似合うのかが分からないんで…」
「失礼ですが、どんな感じの方なんですか?」
「…そうっすね……女の子らしくて、素直で、笑顔がかわいくて…でも、芯はしっかりしているというか…見た目は、ふわふわしてるんですけど、意外と融通がきかないところもあって……でも、そんなところがオレは好きというか……ってなにノロケってんだオレッ!!」
「あ、あはは…、そんなに彼氏さんから想われてるなんて、彼女さん、幸せですね…」
「えっ!あっ!…そうですかね…」
「そうですとも!羨ましいかぎりです!そんな彼女さんには、豪華なものよりも、小振りでシンプルなものがよくお似合いになると思いますよ。こちらの商品はいかかでしょうか?」
と片瀬は、店員と問答を繰り返しながら、2時間ねばったという…
(よし、クリスマスには、このツリーの下で渡すとするか!!)
と、もはや、『装飾、邪魔くせぇ〜』と言ったことすら、忘れている片瀬であった……
―E N D―