Treasures
□守ろう、君を、貴方を
6ページ/10ページ
「貴人さんが化け物なら私だって化け物よ!!」
私が振り返ると、陽菜がガラスの破片を手に当てた
止める間もなく、陽菜は自らの手を切った
それは、すぐに塞がった。九艘ならば当然、だが…
「な、何なんだお前ら!気味わりぃ…!」
男が走り去る姿を見て、携帯を取り出す
一謡の長、加々良愁一の元へ
少しの状況説明で加々良愁一は理解してくれた
「お願いします」
電話を切ると、陽菜が私の背中にしがみついてきた
「ごめんなさい貴人さん!痛かったですよね、ごめんなさい!ごめんなさい…」
私は、震える陽菜の手に自分の手を添える
_