The Original Story
□彼女の憂鬱
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「ただいま…」
「あ、お帰り〜!今日も要くん来てたよ?何か、またすぐにあっちに戻るらしいけど…」
「…で、何か言ってた?」
「いや?別に?また来るってさ」
「そう…」
そうなのだ。あいつ、私より母と仲良し(?)なのだ。
長期休暇に入ると必ず、帰省して、我が家にやってくる。
しかし、私はサークルにバイトに忙しいので、これでもか!って言うほど、会えたためしがない…
これは、神様のイタズラなのか?神様なんて信じてないけど…
そうとしか思えないほど、あいつに会えないのだ…
しかも、私の母とあいつの母は、友達同士で、私の家によく来るらしい…私は、家で会ったことがないのでよく分からないが…
まぁ、それで母親同士盛り上がっているわけで…
「結婚式は、ドレス?それとも着物?」
「楓ちゃんならどっちでも似合うわよ〜ね?要?」
…って、私があいつの嫁になること確定してるんですけど!?
「……あいつは、どっちでも似合う…」
って、おい!そこは、ツッコむところだろ!?
ってな会話が自宅で繰り広げられているらしい(母談)。