The Original Story

□彼女の夏の軌跡1
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「だは〜…テスト、終わった…」


私は机に突っ伏して、ため息(?)をついた


「なんつ―ため息ついてんのよ、楓…」

私の座っている席に理子が近づき、疲労困憊で背中に陰を背負っている私に話しかけた


「だってぇ〜普段ちゃんと講義きいてないから、この単位落とすかどうかの瀬戸際だったんだもん…」

「それはアンタが悪い!」

理子はビシッ!と右手の人差し指を立てて私を指さす


「仰る通りです…」

「でも、まぁ…何にせよ、明日から夏休みだしぃ?…して、夏休みの予定は如何かな?」

何を期待しているのか、理子はニヤニヤしながら私の返事を待っている


「……8月1日に新作ゲームの発売日…」


「……は?」


理子は目を丸くして、素っ頓狂な声を出した

そんな驚かなくても…


「だ〜か〜ら〜!」

「ピチピチ女子大生が何言ってる!?アンタの趣味の話をしてるんじゃないよ!…要くん帰って来るんじゃないの!?」

私がもう一度ゲームの発売日のことを言おうとしたら、物凄い剣幕で遮られてしまった


「あぁ〜…そんな人もいたっけなぁ〜…」

私は遠い目で、去年の夏休みを思い出した




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