水の旋律
□あたたかいアイス
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「こんなに寒いのに、よくアイスなんて食えるよな…」
優のアパートへ向かう途中、アイスを買ったきらに、優はつぶやいた。
「もう、いいじゃない!部屋をあったかくして、食べるアイスは格別なんだから!!コタツで、みかん食べるのと同じだよ!!」
と言いながらも、期間限定もののアイスを買って、上機嫌なきらであった。
「…なんか、違う気もするが…?」
優のそんなつぶやきも、きらには届かない。
「ねぇ、ねぇ、早く行こうよ!!」
早くアイスを食べたくて、うずうずしているきら。
「おい、待てよ!お前が先に行っても、僕が行かないと、入れないんだからな!」
そう言って、足早になったきらを、優は追いかけた。