水の旋律
□Culmination of Sweet Beauty
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―ピーンポーン―
グリーンハイツ柏木。その一室の呼び鈴が鳴り響く
(誰だ?こんな時間に…)
時刻は午後7時を過ぎたところだった
「新聞の勧誘ならお断り!壺とかもいりませ…」
そう言いながら、玄関のドアを開けた優だったが…
開けた瞬間、言葉を失った
「やぁ!優ちゃん♪確認もせずドアを開けるなんて、危ないぞ♪優ちゃんこんなに可愛いのに、もし怖い人だったらどうするんだ?悪い人に誘拐されちゃうぞ♪」
「……お前…何やってるんだ、片瀬…」
片瀬の格好は帽子をかぶり、運送会社の制服に身を包んでいた
「何って…見て分からない?」
「……分かりたくもない…」
「……。お届け物でぇ〜す♪設楽優様。差出人は、片瀬哲生様で〜す」
そう言って片瀬は足元に置いてあった、太くて長い白いものを抱き上げた
「はい!誕生日プレゼント!!」
片瀬が差し出したものは、のり巻きのようにクルクルに巻かれ、紐で縛られた布団だった
「重っ!!何だこれは!?」
「だぁ〜かぁ〜らぁ〜言ったろ!?俺様からの誕生日プレゼントだって…」
「嫌がらせか!?」
「……それは…見てからのお楽しみ★ってことで♪あ!ナマモノなんで、早く召し上がれ♪…ってこれは言い過ぎか…」
「お前何言っ…」
「それでは、よい夜をお過ごしください★返品不可だからな〜!!」
「はぁ!?」
「じゃね〜優ちゃん♪」
そう言って片瀬はドアを閉めた