小説

□金髪の貴方
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―ねぇ、茂ちゃん
いつからあなたは・・・
女遊びをするようになったの?
いつからピアスを付けるようになったの?
―もう、こっちを見てくれないの?
―もう一度あなたの金髪の髪に触れたい。
―――2年前
「茂ちゃんまっじめ〜!」
この頃の茂ちゃんは真面目だった。
私はというとメイクをして、髪も茶色に染めていて少しギャル系だった。
今は、消えてしまったがピアスもしていた。
「ギャルちゃんは向こうへ行け!」
こんなに真面目な茂ちゃんだったが、ひとつ今と変わらないことがあった。
それは・・・《金髪》
茂ちゃんによると父親が外国人らしい。
―そして、その綺麗な金髪の貴方が好きなワタシ。
―――ある日
「お前・・・俺と付き合え!」
「命令?」と思いながらもきた貴方からの不器用な告白。もちろん私は、「はいっ!」と答えた。
それから・・・付き合う前よりほとんどの時間を茂ちゃんと一緒にいた。
普通のカップルのように
抱き合ったり、キスをしたり、手を繋いだり。
しかし、こんなにごく普通のカップルだったのに
「もう・・・ムリ。」
「えっ・・・?」
訳もわからず茂ちゃんから“サヨナラ"を告げられた。
会っても
電話をしても
メールをしても
答えは・・・返ってこなかった。
それから・・・1ヶ月
ナチュラルメイクにして、髪も黒に戻した。

今でも貴方を待っているワタシ。
今でも残っている貴方の綺麗な金髪。
手を伸ばして触れたい。
еиd
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