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□しあわせのはな〜赤
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体が熱い…。

気持ちよくて…何だろ、この感じは…。

視界がぼんやりする…。

意識してその霧の向こうを見ようと試みる。

段々にその霞んだ視界がはっきりしてきた。

私の目の前に人がいる。
柔らかな紅い髪が規則的に揺れる。
衣類は、一切纏っていない。
その方は甘い嬌声を上げながら私の下にいた。
何をしているのだろう…、
いや、何をしているかわかっている。わかっているが、視線をある箇所やる。
結合部。
私に抱かれ、受け入れ、互いの快楽を高めようと勤めるあの人。
そう、これは――。
「…あぁっ…んぅっ…もう、幸村…っ」
桜色の頬に玉のような汗が流れるあの人が私の名を呼んだ。
私も名を呼び、強く抱き締め、中に注ぎ込む。
「三成殿…っ」
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