ツバサのセカイ語り物

□きちく?
1ページ/7ページ



ある『東京』撮影の日。

珍しく早い時間で終了。

午後7時。



ファイ
「ねぇ、黒りん。一緒に食べに行こうよー?」


黒鋼の腕にまとわりついておねだりングファイ。
しかも、魔術もどき上目使い…。


黒鋼
「悪ぃな。俺ぁ今から人と会う約束がある」


ファイ
「…そう」


可哀想に…。あっさり断られたみたいです。

黒鋼が人と会う約束?
ファイはこの相手が誰か気になってるはずですね。


ファイ
「…誰か綺麗な人?」


黒鋼
「んなんじゃねぇよ」


ファイ
「…お仕事?」


黒鋼
「…直ぐ戻ってきてやっから、部屋で待ってろ…」


何時になく優しい感じの黒鋼です。
そして、ファイを抱き寄せて軽く

愛の口付けを…

ファイは満面笑顔になりました。



ファイ
「じゃあ、待ってるね♪」


素直に返事をしたファイですが、一足先にスタジオを出た黒鋼の後ろ姿を、とっても寂しそうに見ています。


そんな時でした。
ある男が一人残されたファイに声を掛けます。



「よお」


「ん?」


ファイが振り返ると、そこには草薙が居ました。



ファイ
「あ、お疲れ様ー、草薙さん。何か用ですかー?」


草薙
「一人なんだろう?俺と一緒に行かねぇか?」


ファイ
「ホントー?わぁい♪行きまーす」


またある男がやってきました。


「僕も仲間に入れてくれない?」


ファイ
「あー♪遊人さん」


遊人
「草薙、一人占めなんて許さないよ」


草薙
「仕方ねぇ、じゃあ三人で行くか」


しかし…


「待て」


また来ました。


ファイ
「あ♪那たくさんも一緒に行きますか?」


草薙・遊人
(な!?)


那たく
「違います。台本の差替え分を渡しに…」


ファイ
「那たくさ〜ん、行きましょーよ♪ね、いいでしょ?」


なんか段々甘えん坊になってますよ。



那たく
「しかし…」



そして…


「ほんならわいも行くでー」


またまた来ました。


空汰
「やっぱり人数は多い方がええやろ?なぁファイ、どうや?」


那たく
「でもお前はタワー側の人間だろ?」


空汰
「そんなん関係あらへんって!ほらファイはめっちゃ喜んでるでー」



 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ