ツバサのセカイ語り物
□楽しい一日
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「ホントに?」
「本当ですか?」
サクラとモコナは白状させようと懸命に問い続ける。
「……うん。黒りんのお酒勝手に飲んだりしたけど、そんな事で怒ったりする?」
「でも黒鋼って…」
モコナの言葉にファイが続けてしまう…
「心狭いもんねー♪あはは」
サクラとモコナは小さく喜んだ。
ファイは気付いていなかった。
「んで、他には?」
モコナがファイの肩に飛び乗って聞いた。
「他?…んー、アシュラ様の家に行った事とか?でもわざわざ言ってないしー、っていうかバレてないはず…なんだけど…」
サクラとモコナは大きく喜んだ。
ファイは気付いていなかった。
「どうしたの?」
「え?あ、もうすぐ着きますよ♪」
サクラは上手に誤魔化す。ファイはやはり気付けなかった。
後ろの席で全て聞いている人間がいる事にもまた、ファイは気付けない。。
サクラとモコナは座席の間から黒鋼を見ると、よくやったと言わんばかりに口の片端を吊り上げ、笑っていた。
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一日目がロケの予定だったのを、また無理矢理変更し、初日は皆で海に行く。
ホテルに着いた彼らは準備を始めた。
ファイと黒鋼の二人部屋にサクラとモコナが訪れ、黒鋼は追い出される羽目になる。
「…ったく、調子乗りやがって」
黒鋼のイライラをどうにかしようと小狼が寄ってきた。
「あの二人には今関わらない方がいいと思います…」
「…ま、いい情報が手に入った事だ。今日は大目に見てやっか」
(……………)
一方、黒鋼を追い出したサクラとモコナはいつもの如くファイをからかう。