ツバサのセカイ語り物
□楽しい一日
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「ファイさーん♪ビーチボールしましょう!」
サクラはファイの手を引っ張り海の中に連れていく。
モコナはちゃんとファイに乗っている。
「モコちゃん、ハイ、浮き輪♪」
そしてサクラとモコナ対ファイのビーチボールが始まった。
「はい、サクラ!!」
「ハイ、モコちゃん!」
「はい、ファイ!」
「えーっ!!無理ー!!」
モコナはわざと遠くに飛ばした。が、ごめん、ごめんとファイに謝る。
「ハイ、モコちゃん!」
「はい、サクラ!」
「ハイ、ファイさーん!」
「え?…うわぁ!」
ファイは足がもつれたために海の中にこけてしまった。
砂浜で各々の愛しい人の事を語っていた黒鋼と小狼もそれを目撃した。
「あいつは馬鹿か?」
「天然って言うらしいですよ。モコナがそう言ってました」
「小僧…、天然ってのは馬鹿って事を言うんだぜ」
「そ、そうですね…」
バシャン!
ファイが海から顔を出す。
「もう!二人ともわざとでしょ!?」
「違うよ!ファイが下手なんだよん♪」
「…もしかして、モコナが意地悪なのは、魔女さんに似たからー?」
「あらファイー」
それは魔女が呼ぶ声だった。
「えっ!!??魔女さん?」
ファイは驚いて後ろを見た。そこにはちゃんと魔女がいた。
「ごめんなさーい。そういう意味で言ったんじゃ…」
「いいのよ♪」
魔女はファイの顎をそっと持ち上げた。
「私が意地悪じゃないって事…証明してあげるわ♪」
「え?…別にしてもらわなくていいでーす」
「…違うわよ。貴方の大好きな物をご馳走してあげる♪」
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