ツバサのセカイ語り物

□イキマスカ?
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「あのね、わたし…今日初めて知ったの」


夕日を背に今日学んだ事を話すサクラ。


「沖縄って…、凄く悲しいところだって…。その時戦争で死んだ人が、この県の三分の一もいて…、それに、たくさんの子供達が自分の親に殺されたり…」


サクラは溢れてきた涙のせいで続きが言えなくなってしまった。


「…………」


小狼は何も話さない代わりにその腕でサクラを慰める。

「……………」


サクラは涙が止まりかけたところで顔上げた。


「…ごめんなさい。もう大丈夫…」


「…良かった」




「小狼、サクラ…」


少し離れた堤防でモコナが二人を呼んだ。


「帰りの飛行機の時間、間に合う?」


サクラはハッとして小狼を見た。


しかし、小狼は慌てる様子はなくモコナに答える。


「さっき、マネージャーから電話があったんだ。帰りは明日の朝に変更するらしい」


「そうなんだー♪じゃあモコナは海に行きたいの!」


「わたしも!」


「え?今から?」


小狼は二人の顔を交互に見る。


「うん!だってね、今から行ったら夕日が海に沈むところ、見れるよ!」


「じゃあモコちゃん!行きましょ♪」


早足になった彼女達の後を安心の笑みを浮かべながらついていった。





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