ツバサのセカイ語り物3

□瞳に映る想いと君と
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「んっ……ぁっ…」




入れられた三本の指が、ファイの肉壁を優しく撫でて、時に激しく掻き乱す。


気持ち良さそうに喘えぐファイは、黒鋼の首に手を掛けて耳に唇を寄せてみた。
続いてイタズラに息を吹き掛けてみると…。


「なっ!?」


「えへへー」


「この野郎…」





しかし、低い声には笑みが見えた。




「笑ってる?」


「…聞くな」



そう言って、ファイの躯から指を抜くと、自身を当てがい、一度に奥まで突き上げる。



「あぁーっ!!」


「力抜け」


「む、無理ぃ……やっ…」


また不意打ちを喰らうファイ。

最も感じる部分に擦れ、十分に鳴らしていない蕾は更に黒鋼を締め付けた。




「ぁっ…ふぁ…」


「…動くぞ」


「ちょっと待っ…」



しかし、にやりと笑った黒鋼は、ファイの言葉を無視してしまう。




「ダっ…ダメっ…あぁーっ」


普段に増して興奮気味の黒鋼に、前立腺を激しく刺激されて、ファイは直ぐに果てようと…。

けれども黒鋼はファイの前を塞いだ。



「まだイくな…」


「嫌っ」



叫びと同時に最高の締め付けを黒鋼に返した。

するとファイの中には熱いものが放たれる。


刹那、ファイを組み敷く黒鋼の身が重くなった。




息の上がったファイは、同じく呼吸を乱した黒鋼の頭を、そっと撫でてみる。




「なんだよ…」


「ううん、別に…」



相手の表情は暗さで見えない。

けれども相手は頬笑んでいると解る二人。



その時。

雲に隠れていた白い月が現れて、二人の想いを静かに照らした。





END

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