REBORNの世界

□揺れる旋風
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「……ハァ…ハァ」





なんでーー…ッ





あたし……






ツナに嫌われたのかな…





ああ、もうダメかも







あたし…ッ…嫌われる?





「…ッ…いや…」





言葉を発した時ーー…



あたしは立ち止まった。何処まで走ったかわからない





けどーー…見上げた空は暗くてあたしは気付けば泣いていた。






「……なんで……」



1人になるの?




「いや……ッ」




また苦しい思いするの?





「……ッ…」





紗弥ッ!!




ズガンッ!!




「もう……イヤ」




その場に座り込み頭を抱え込んだーーー…ゆっくりと近付いてくる影にさえ気付かなかった。





手が紗弥の肩を掴んだ瞬間ーー…




パアンッ!!





 
勢いよく手が叩かれると同時に紗弥の目が大きく開かれる。



「ツナ…?」




叩いた手は自分を追いかけて来たのだろうか、息を乱したツナだった。



「ご、ごめん……俺、心配して」



ツナを見て紗弥は再び歩きだそうとした。



「ど、何処に行くの?」


「ツナには関係ない…」



あたしは夜の道を歩き始めると、ツナに手を掴まれた。



「さ、紗弥…帰ろ?ディーノさんも待ってるからさ」



それを聞いた瞬間ーー紗弥は手を無理矢理放した。




「…誰が……」


「えーー…?」


「誰があたしを待ってるの!!?」


ツナの方を向き直したあと紗弥は叫んだ。



「本当は生きるはずだった……あたしの姉を殺したあたしを誰が待ってるの!!



ツナが驚いた表情をしたあと…戸惑ったように目を揺らす。



「し、知ってるよ……リボーンから聞いた…でも!」



「でも…なに?」



紗弥は怪訝そうに睨む。
 


「紗弥は……そんな事してないんじゃないのかな」




ツナがそう言うと紗弥は目を大きく見開いた。




「なんで…?」


「えーー…」


「なんで、あたしが……姉を殺すつもりじゃなかった事がわかるの?」



ツナは少し驚いた表情をしたあと紗弥の手を握ったーー…




「自分でもわからない、けど……紗弥がいつも悲しそうにしてから」
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