REBORNの世界
□入院
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その日はアタシが学校に用事があって
応接室にいる恭弥に会いに行こうかなと思った、肌寒い日のことだった。
朝早くにケーキを作ってツナの家を出ると
少し息が白くてまだまだマフラーは必要品だな、と呑気に考えていた
学校に着き自分の用事を済ませると急いで応接室に向かった。
中からは音はしないけどちゃんといるかな、と思いながら
ドアを軽くノックすると短い返事が返ってきた
ホッと安堵の溜め息をつき、ドアを開けると
パチクリと相手はアタシを見て驚いていたーー…
「っ…キミ、なんで学校にいるの?」
「たまたま、学校に用事があったから会いにきたんだけど…忙しかった?」
「ゴホ…ゴホッ……別に」
そう言った声色に少し違和感を感じてアタシはゆっくりと恭弥に近づいた
「っ…もしかして風邪ひいてるの?」
普段より顔も赤く息苦しそうに呼吸をしていて
あたしはすぐに額に掌をかぶせて体温を確かめると
すぐにジワッと熱が浮き出てきた
「こんなになるまで…早く冷やさなきゃっ…」
そう言ってハンカチを取り急いで水道場へと向かった
恭弥は苦しいのか何も言わずに椅子に身体を預けたままだった
次に応接室に戻ってきた時には恭弥はあまりの高熱に
息を荒くしながら椅子から落ち気絶していて
あたしは焦りながらもすぐに恭弥を担ぐと
タクシーを呼んですぐに病院へと向かった。