REBORNの世界
□山本 武
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[ふぁーー…]
[紗弥ちゃん!!]
『んー?…なに京子』
[外でクラスの男子野球してるよ]
『ははは、女子の何人かは山本狙いでいないしね?』
そう言って紗弥は外を見た。
男子は野球、女子は先生が病欠の為に自習…ありえない。
それにーーーー…今日は獄寺いないし。武器の仕入れとか言ってたような……。
頭に浮かぶのは゛一日だけ十代目を頼んだからな゛と言った獄寺の顔ーーーー……。
[だからダメツナは、お前達のチームにくれてやるって]
[やだね!負けたくねーもん]
クラスの男子達がツナをいらない、と主張してツナを一人にしていた。
『……アイツら…殺す』
そう思った紗弥が立ち上がろとした瞬間ーーーー……。
[いーんじゃねーの?こっちに入れば]
『[!]』
声をかけたのは山本だった。
[まじで言ってんの〜山本〜〜〜…なにも、わざわざあんな負け男]
クラスの男子からは批判を浴びるが、山本はなだめるように言った……。
[ケチケチすんなよ、オレがうたせなきゃいーんだろ?]
[まあ、山本がそう言うなら…]
[ま、いっか]
『ふーん…やるじゃん。山本武』
ツナは嬉しそうな顔をしながら、山本を見た。
はじめて、はじめて野球でジャンケン以外でチームに入れてもらえた。
しかもーーーー……
一年なのにもう野球部レギュラー
クラスのみんなから
信頼のあつい……
山本にーー…
カキーーーンッ!!
『おー…高いね』
ボールを見ながら紗弥は呟いた。
[いや、わりーねー]
[ナイス山本!!]
[さすが野球バカ!!]
[キャ〜たけしー]
[ステキーッ!]
『うわ…クラスの女子じゃん、いつの間に』
そんなことを言っている紗弥とは違くてツナは憧れのまなざしを山本にしていた。
[(山本ってすごいよな…オレもあんな風にだったらな…)]
そんな中で屋上にいるリボーンが呟くように言った。
[山本、奴の運動能力と人望はファミリーに必要だな]