REBORNの世界
□雲雀恭弥
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パチン……
「…ごちそう様でした」
「あら、紗弥ちゃん?もういいの?」
「はい、奈々さん(ニコ)」
「でも、少ししか食べてないわよ?熱でもあるんじゃ?」
「いえ、大丈夫ですよ」
最近、紗弥の様子がおかしい……って俺が心配しても変わらないと思うけど。
「もしかして…恋でもしたの?紗弥」
ビアンキがそう言ったから、思わず口に含んでたーー…ジュースを吐いてしまった。
「び、ビアンキ!!なに聞いてるんだよ!!」
本人は少し驚いてはいたけど、おかしそうに口元に軽く指をそえて笑っていた。
「そうだったら…オモシロイけど、…ちょっと疲れただけ」
¨早く学校に行かなきゃね¨そう言って部屋を出た。
「紗弥変だよね…リボーン」
「……お前が何とかしやがれ」
「はぁ!?お前の方が紗弥のこと知ってるだろ!?」
「あの子…まだ引きずってるのかしら」
「えーー…?」
ビアンキのその言葉にツナの視線はビアンキへと移された。
「ビアンキ、アレは紗弥のせいじゃないぐらい…お前もわかってるはずだぞ」
「ええ、そうね…」
二人の会話についていけないツナはそこで割り込んだ。
「な、なんの話してんのさ!?」
ツナがそう言うと…ビアンキは黙り込みリボーンは帽子を深くかぶった。
「お前にもいつかわかる日が来るぞ」
「その時…紗弥をちゃんと見てあげて、あの子はまだ……中学生なの」
ビアンキはただ遠くを見つめるようにーー…
ツナに呟いたーー…。
ガチャンッ!!
「…ツナ〜?遅刻するよ?」
「あ、うん!!」
ツナはビアンキとリボーンを見たが、二人共ただ俯いたままだった。
「「行ってきまーす」」
そんな声が聞こえた瞬間ーー…ドアの音が静かに閉まった。
静けさが部屋を包み込むとビアンキが拳を強く握った。
「ツナには言えないわ……あの子が自分の姉を殺したなんて」
「アレはアイツのせいじゃねーんだ、あのファミリーが殺したようなものだぞ」
「あの子……いつか壊れてしまう気がするわ、リボーン」
「……」
¨あたしはまだ罪を償ってない…ッ…¨
紗弥の泣き顔がリボーンの頭に浮かんだーーー…。