†その他†
□未設定
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随分と酔っ払ってしまった雷光を灰狼衆の敷地内にある雷光の部屋まで運ぶ。
「はあ……雷光さん、飲み過ぎですよ。」
酔い潰れている雷光からは返事はない。
注意をほどこした俄雨自身、返事を期待していたわけでもなかった。
今の雷光は意識がきちんと覚醒されていない。
酔いすぎて眠ってしまっている。
店からこの部屋までずっと1人で雷光を運ぶには俄雨にはとても重労働だ。
俄雨の身体には少々疲れが表れていた。
やっとのことで雷光の部屋に着く。
雷光らしい部屋だ。
つくづく思う。
この部屋は雷光のセンスで飾られている。
別に居心地が悪いわけではないが……。
「よいしょ、と。」
ベッドは雷光の身体を受け止めて軋んだ。
俄雨は雷光に布団を被せようとして屈む。
グイッ
「うわっ」
急に雷光に腕を強く引っ張られて、その勢いのまま前につんのめる。
ボスッと雷光の腕の中に抱きしめられた。
目の前には雷光の胸板がある。
「雷……光…さん?///」
雷光の突然の行動に驚くが、雷光はまだ眠っているのだ。
寝ぼけてるんだ、と自分に言い聞かせる俄雨。
俄雨は雷光の腕から出ようとするも、強く抱きしめられていたらしい。簡単には抜け出せることは出来なかった。