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□第一章
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「俺の好きでこうなった訳じゃない」
バレないのは嬉しいけどさ。と付け加える
「でも俺,先輩の飄々とした態度,好きですよ?」
「アホか
まぁとにかく事件だ事件
可哀相に。朝に殺されるなんて」
「可哀相とか思ってないでしょ?」
雅人の問いに口角だけ上げて答える
「まぁぶっちゃけ死んだ奴なんてどうでもいいのさ。
俺が知りたいのは犯人の動機
それが知りたいから捜査するんだ」
「そんな事,被害者の知り合いに言わないで下さいよ?」
「俺は自分に害になる事を言った事があったか?」
雅人は苦笑をしながら被害者を見る
「…………今回の犯人,先輩結構お気に入りでしょう?」
「あぁ。
ナイフで心臓を一突き。無駄が無く,綺麗だ」
なんというか…本当にこいつは刑事で良いのだろうか。
「結構ナイフの使い方慣れてますね…」
「犯人が絞り込めてくるな。
おい鑑識。」
「は,はい!!」
「何かあったら"俺に"伝えろ。いいな」
そう言って一枚の紙を渡す
「携帯の番号が書いてある。
頼むぞ」
「わかりました」