□白い満月
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白い満月が僕を呼ぶ

その月はまるで
僕の心に射した一筋の光のように


真っ黒の空に一つ
偉そうに光って
哀しそうに光って

僕に孤独をしらしめる


その月に雀が一羽止まって
嘲笑う
独り独りと嘲笑う


まるで雀は独りでないかのように


月に裏切られた僕は
雀の血でできた朱い星を
空にちりばめる

君も独りであることを
誰もが独りであることを
思い知らせたいがために
誰かに知らせようとするために


でも
誰も気付かない

雀の星を見てみぬ振りだ
孤独でなくなるために
昨日の友を裏切って生きていく


その存在を心から消して
さも 元から無かったように


この世界は偽りが渦巻く
この汚い世界を美しくするなら


いっそ僕の闇で包めば
黒は何も残さずに

美しく







©十六夜


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