mini小説
◆11
案の定、勢いよく打たれた球を相手は追い付く事さえできずに終わった。
「俺の勝ちっすね」
財前はそう一言告げると相手に背を向けてコートをでようと歩きだそうとしようとしたときだった。
「財前!」
急に大きな声で忍足に呼ばれ、驚いてそちらを見ると同時に頭に何かがぶつかり財前は頭を押さえて地面に両膝を付けた。
同時に地面にボールが転がるのが見えたが直ぐに忍足の体で見えなくなった。
「財前!大丈夫か?」
「大丈夫…すわ…」
そう言って立ち上がった時、急に視界が揺れ
「財前!」
忍足が叫ぶ声が聞こえたが、そのまま意識が途切れた。
2013/03/21(Thu) 02:08
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