短編集

□毛布の中でF.ver
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いつものように仕事帰りに飲みに誘われ
いつものように4人で飲んだ
いつもと少し違っていたのは途中でブレダ少尉とフュリー曹長が帰ったこと
そしてハボック少尉の部屋で飲んでいたということ

どれだけ飲んだのか覚えていないが
かなり酔っていたことは間違いない、自分もそしてハボック少尉も
そうでなければベッドで一緒に眠るなんてことはないだろう

ずっとハボック少尉の香りと暖かさに包まれて眠っていた気がする
触れることの叶わなかった少尉を抱きしめ、抱きしめられている
嬉しいのだと口が裂けても言えないが・・・とても幸せな時間だ

どうぞ、眠っていてください
離れないで、躰をはなさないでください
光り輝く金髪も 澄んだ蒼い瞳も 軽く煙草をくわえている口も
好きだから見ていたいけれど・・・今は

どうか、眠った振りを許してください
毛布の中で息をひそめているから、起きないで

離れないで、躰を離さないで欲しい
煙草なんか吸いに行かないでください
この幸せを手放してしまったら、二度と帰ってこないから
動かないで


Fin
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