籠球の空

□☆好きすぎて愛しすぎて
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『よう!』
三井さんが俺に挨拶する声。

『おい。おい!宮城!いい加減に起きやがれ!!』
三井さんが俺を怒鳴りつつゆすり起こす声。

『はっ?!ばっばかやろう!!』
三井さんが顔を真っ赤にして照れる声。

『…っ…みんじゃ…ねぇっ!』
三井さんが嗚咽すら消して泣こうとする声。

『俺は…バスケが好きだから』
三井さんが心から嬉しそうに笑う声。

『みや…ぎっ!あぁっ!もっリョ、タァ!』
三井さんが俺を求めて懇願する声。




――ゃぎ…やぎ…みやぎ…宮城!

そう。

そうやって俺に何度も何度も呼び掛け…



バゴン!!!!



「いっっった!!!」
「リョーチン大丈夫か!」
「バカ!!何度も何度も呼んだのに気づけ!!」
「で、でこがっ…!」



どうやら俺は自分の世界に浸っている間ボールが額にクリーンヒットしたらしい。

部員が俺の周りに集まって、ちょっとアリが餌に群がってるみたいだと心のなかで密かに思ったりした。

痛さのあまりの現実逃避だ。
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