NOVEL1
□morning glow
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『俺が久保ちゃんのこと嫌いだって言って、いなくなったらどうする?』
君は思ったことを素直に口にする。
その口から出る言葉は本当のことしかでてこない。
たぶん何気なく思ったことを聞いただけかもしれないけど、その問い掛けほど残酷なものはないよ。
君がいないだなんて、耐えられるわけがないじゃない。
始めからいなかったって、思わなきゃさ。
自分の存在を確かにしたいが為に、君を傍に置いた。
これは俺の自己満足。
でもね、君がいて世界が変わったんだよ。
こんなにも目に映るものに色があっただなんて、知らなかったんだから。
知ってる?
俺の世界は君を中心にしてできているってこと。
君が何よりもの存在なんだよ。
その君が俺の前からいなくなるだなんて、俺の世界は崩れてしまうね。
たぶんその時は、音も何も立てずにやってくるんだ。
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