NOVEL1
□daydream
3ページ/3ページ
名前も知らない。
会ったこともない。
存在すら確かか分らない君を求め、薄暗い部屋に光を入れる。
目が眩むほどの西日が入り込んだ。
見たこともない筈の路地を君と二人で歩く。
知る筈もない部屋で君と過ごす。
聞いたことのない筈の声で呼ばれる。
だけど、それは懐かしくて、愛おしくて。
そこでは、“生きて”いた。
あるべき物たちだと思わずにはいられなかった。
そんな物はどこにも無いのに…。
慣れた視界に入るのは、いつもと変わりのない街。
現実を突き付けられる。
霞んでいく君とあの部屋。
頭の片隅に消えていく。
君と君といた部屋はすべて白昼夢。
I continue demanding few you whom there should be.
You are my ....