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□携帯電話
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「なっ、前はこんなのもきたんだぜ」

目の前にある画面には違う写真。
で、また笑ってるし。

笑ってる時任は嫌いじゃない。
むしろ、笑っていてほしい。
屈託のない、無邪気な顔でさ。

でも、そんな顔をさせるのは俺じゃない。
違うものだったり、その携帯の画面だったり。

俺がさせてる顔ときたら…

「久保…ちゃん?なんか機嫌悪ぃ?」
「違う。ちょっと考え事」
「本当か?」

ちょっと疑ってるような眼で見てる。
何気敏くて、変なトコで気付くからなぁ。

「うん。それより、ゲーム。途中なんじゃない?」
「あ、ぁぁ………もういい。なんか眠くなったし」

ゲーム機の電源落として、あ…雑に片隅に押しやってる。
起きたら、すぐやるもりなんだろうけど。

「笑い疲れっしょ」
「なんかさ。あ、寝る前に返事しとかねぇと」



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