1〜50/51〜100/101〜150/151〜200/201〜250/251〜300/301〜350/351〜400/401〜
151:君の言葉が嘘だと分かっていて、僕はそれに頷いた。
152:時間の流れに取り残されて、
153:感染経路は唯一の抜け道だった。
154:先に逝ける俺は、幸せなのかもしれない。
155:たとえ世界の崩壊が天秤に掛けられても、俺が選べる道は1つしか無かった。
156:世界の終焉は、どこか生温さを孕(ハラ)んでいた。
157:過去を振り返るフリをしながら、人は結局未来しか見ていないんだ。
158:ぽっかりと空いた眼窩に映る慈悲に満ちた地獄
159:賽子(サイコロ)を振ったところで答えが示される訳も無く、
160:全ての人は救えなくて良いから、誰かを救える人になりたいのです。
161:ゆっくりと土に還る、その過程で。
162:巡(メグ)り続ける風雨の様に
廻(マワ)り続ける命の様に
163:限られた空間の、その片隅で。
164:甘い馨りに誘われて、自ら罠へと飛び込んだ。
165:君一人の為に世界を壊せても、君一人の為に世界は救えない。
166:新緑の端にある季節外れの紅葉
167:冷たい雨が君を護るように降り注いだ。
168:世界が終わるその一秒前に、
169:全てを肯定する君の言葉。
(それは何よりも何よりも強くて)
170:融けて消えて無くなってしまえば良い
171:世界が崩れ落ちるその瞬間に、君の横顔が見れたのならそれで良い。
172:1日だけの逢瀬が繋ぎ止める心
173:殺意にも似たこの愛を、貴方にどう伝えれば良いのか。
174:君に出会いさえしなかったなら、こんな思いをせずに済んだのに。
175:夢にまで見た筈の光景は何故かただ虚しくて、
176:貴方が何処かで泣いたとしても、今の僕には届かない。
177:今、漸(ヨウヤ)くその意味を知った。
(生きる、とは)
(命、とは)
178:君が笑う、夢を見た。
(それは紛れも無く夢で)
(それは何処迄も夢で)
179: ただ静かに耐え忍ぶ
(痛みに泣く涙が勿体無いわ)
180:虫の声。月の光。夏の終わりも近づいて、
181:冷たい風に凍えたのは身体じゃ無かった。
182:どしゃ降りも恵みの雨だと言って許そうじゃないか
183:聞こえていた筈の声は、何時しか遠い昔に忘れてきてしまった。
184:私はただ、その為だけに生きていた。
185:この傷さえ何ら苦痛に成り得ないのだ
(貴方を想う、痛みに比べれば)
186:慟哭(ドウコク)に似た悲鳴は嘆きの祝詞(ノリト)の様に
187:後ろから聞こえる君の歌声
(優しい歌が、世界を包む)
188:この声で救える物があるのなら
私は永久(トワ)に歌を唄おう
189:こんな些細な事にさえ感傷的になってしまう
190:赤く色付くそれが、さっきまでの貴方を彷彿とさせるの。
191:来るかも分からない人を待ち続けるなんて、
192:遠い世界の人だと分かっているの
193:月の光に溶けてしまえたら良いのに
194:箱の中、広い筈の世界を思う。
195:どちらも大事だから悩むのに
(決めろだなんて)
196:数分振りの再会は、勝手知ったる戦場で、
197:鮮やかな紅葉が心まで彩っていく
198:畳み掛ける様に罪を並べ立てた
199:愚かな彼等に慈悲を与えたまえ!
200:落として落として、最後に残ったのはコレだった。
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