「……ぅ………」
なんだろう。眩しい。それに寒い。また外で寝てしまったんだろうか。野宿なんて中学以来だ。あの頃は家に帰りたくなかったから。無茶したものだ。
でも何か違う。
あたりを手探る。ふわふわしたベッドの感触。ん?ラブホ?
そういえば胸のあたりが妙に暖かい。
抱き寄せればふにふにした素肌が合う。
まじかよ。
女の厄介になるなんてのもいつぶりだろう。もうしないって決めてたのに。
つか何で俺こんなことなってんだ?
薄目を開く。
赤い髪色から少し紫がかった後ろ髪、金色が白い肌に溶けた。
どこかで見た色合いだった。
だがどこで見たのか思い出せない。
そのまま程よい疲労感にまかせて二度目の眠りにつこうとした時、
城之内はがばりと起き上がった。
ころりと胸から転がり落ちた人物。
それは紛れも無く自分の親友 武藤遊戯 だった。