L×キラ(短編集)

□君の愛にて窒息死
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竜崎の車に乗せて貰い向かう先は一流のホテル。


予約が詰まっているホテルなのに竜崎に頼めば空くから、やっぱり凄いなと改めて実感する。


『先に入ってくる。竜崎は待ってて…』


『わかりました。』


スイートルームのバスルームに入りジャグジーを楽しむ。


広いし綺麗し最高に幸せ。


竜崎はきっと部屋でルームサービスのケーキを食べて待っている筈。


竜崎と僕は体の関係がある。


勿論、僕から誘った。


断られるかと思ったが、僕を探る為か只の気紛れか了承の返事を貰い現在に至る。


しかも竜崎は男性とするのは僕が初めてでは無いらしい。


他にも竜崎と寝た男が居るなんて…


そう思うと嫉妬する。


そいつをデスノートで殺してやろうか…


でも抱かれた事は無いらしく、僕が抱かれる役に回るのなら良いと言われた。


勿論、それで良かった。


だって抱くなら女がいいし、男なんて抱いた事が無い。


バスタブから上がりシャワーで丁寧に泡を流す。


キュッと蛇口を閉めると、滴がポタリポタリとタイルに跳ね返った。



僕は広いバスルームから出て、竜崎が待つ寝室へと向かった。



。。。。。



『竜崎も入る?』


『はい、だって月くんが入ってるのに私だけ入らなかったら失礼でしょう?』


『僕は別にどっちでも…』


『軽く流してきますから待ってて下さい。』


本当にどっちでも良かったが、竜崎が入ると言うなら待つしかない。


後ろ姿を見つめ僕はバスローブを羽織り直し窓辺に寄った。


都会を一望出来るこの部屋は最上階。


もうすぐ夕日が沈む時刻だ。


オレンジ色の光が眩しくて目を細める。


そしてそのまま瞳を閉じた。


滅多に見れる事の無い風景が瞼の裏に焼き付く。


言い様の無い高揚感が体を包んで息を飲んだ。


『竜崎…』


居ない人の名を呼び、テーブルの上の食べ掛けのケーキに目を移す。


甘い物は嫌い。


でも指でクリームを掬いペロリと舐めた。


『月くん…』


振り替えると竜崎が立っていた。


『ごめん、一口貰った。』


『かまいませんよ…それより、髪乾かして無いんですか?風邪引きますよ。』


濡れた髪から落ちる雫をバスタオルで拭いてくれた。


竜崎は案外紳士的で優しい。


『ありがとう…』


素直にお礼を言うと額にキスされた。


そしてそのキスは口唇から首筋、胸の突起へと移る。


『んっ…ぁ……ひやぁ…』


カリッと甘噛みされ、ズクンと腰が痺れる。


ねっとりと唾液を含ませながら舐められ、下半身に熱が篭る。


バスローブがはだけて床に落ち、僕は全裸になった。


天を向きながらフルフルと震える性器が露になり、羞恥心に頬を染める。


竜崎は無言のまま手を添え、ゆるゆると扱いた。


『りゅっ!んんっ…は…あっ…』


直接の刺激に声が上がる。


腰が砕けそうで竜崎にしがみついた。


『気持ちいいですか?』


耳元に吐息がかかり、ゾワゾワと背筋が戦慄く。


『いい、…りゅう…ざきぃ…んっ…もっと…っ…触って…』


竜崎の手に下半身を押し付ける。


ダラダラと先走りが溢れ、蜜が手を濡らした。


つづく
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