L×月(短編集2)

□睡眠不足
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昨日ぐっすり眠ったのに、今日はなんだか眠たくて、うつらうつらとしてしまう。



竜崎の仕事を手伝いながら、細かい字の書類に益々眠気が襲ってくる。



『月くん、眠たかったらベッドで寝てきて良いですよ。』



竜崎が僕の姿に見かねて、そう言ってくれた。



『う…うん…』



めちゃくちゃ眠たいけど、一人で寝たくないんだもん。



『無理しなくて良いですよ。』



竜崎は苦笑いすると、またパソコンに目線を戻した。


竜崎一緒に寝てくれないかなぁ・・・



でも竜崎忙しそうだし。。。



天気が良いから、少し暖かい部屋は僕のまぶたを重くする。



たまには仕事する僕を見てほしくて、眠気覚ましに頬っぺたをつねった。



『ンッッ…』



ちょっと痛かったが目は覚めた。



よし!仕事頑張ろうっと!


早く終わらせて、竜崎に褒めてもらいたい。



。。。。。。



『休憩にしましょうか。』



月くんは眠たい顔を隠しながら、私の仕事を手伝ってくれて居たが、
頬っぺたをつねってまで仕事しようとする月くんに慌てて休憩にした。



時計を見るともうすぐ朝の10時だし、特に問題は無いだろう。



『うん。僕、飲み物淹れてくるから待っててね。』



月くんは、キッチンに行くと、甘い紅茶と濃いめのブラックコーヒーを淹れて部屋に戻てきた。



月くんは、ソファーに座ると、体の力が抜けたようだった。



『少し横になって良いですよ。』



私はソファーに上げていた足を床に下ろすと、ポンポンと膝を叩いた。



『良いの?』



『はい、良いですよ。』



『休憩終わったら教えてね。』



月くんは、私の膝に頭を預けると、直ぐに眠ってしまった。



『おやすみなさい、月くん。』



私は月くんのまぶたに優しくキスをした。



眠いのを我慢して仕事をしてくれていた月くん。



柔らかい月くんの頬は片方だけ少し赤くなっている。



『どうして一緒に寝ようと言わないんでしょうか。
いつも、私の仕事の邪魔ばかりするくせに。』



竜崎は、ふぅと一つため息をつくと、月が作った紅茶を飲んだ。



つづく



いつもと違い、がんばり屋月(笑)
月なりに格好良い所、見せたいんです(笑)
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