L×月(短編集2)

□ストロベリーキャンディー
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今日の月くんは機嫌が悪いみたいです。



いつもの穏やかな顔ではなくて、目が怒っています。



手錠で私達は繋がれていて離れられないんですから、そんなに真横でイライラさ
れると・・・



私、泣いちゃいますよ・・・



『月く〜ん。どうしたんですか??』



『・・・』



『ら〜い〜と〜く〜ん。』



『・・・』



月くんは私を無視して、そっぽを向いている。



何なんですか・・・全く。



私は大きくため息をつくと、テーブルの上のお菓子に手を伸ばしてキャンディを
一粒取った。



イチゴ味の飴玉を包み紙から取りだし口に入れる。



甘い味が口の中に広がり思わず綻ぶ。



私は気を取り直し、再度月くんに声をかける事にした。



『月くん、なんで怒ってるんですか〜?私何かしましたか〜?返事してくださ〜
い。』



『・・・別に怒ってないよ。』



月くんがふてくされた様に返事する。



『・・・その割りには、機嫌悪いですよね。』



『・・・それは竜崎のせいだろ。』



月くんはムスッとして私を睨んできた。



『私何もしてませんよ!!』



月くんが怒っている理由が分からず、声を張り上げる。



すると、月くんが私を抱きしめた。



『ごめん。竜崎が寝言で松田さんの名前なんか呼ぶから、悔しくて・・・』



『寝言??』



そう言えば昨晩、松田がミスばかりしている夢を見ていたような気がする。



それで、朝から機嫌が悪かったんですね・・・



『竜崎は悪くなにのに、妬いちゃった。』



『月くん・・・』



月くんは私をキツく抱きしめると、耳元で息を吹きかけるよに囁いた。



『僕も甘い物が食べたくなっちゃった。竜崎の飴玉もらうよ・・・』



甘い月くんの声に、ゾクゾクと背筋が痺れる。



ゆっくりと月くんの顔が近づいてきてキスされる。



『らいとく、‥んっ‥』



月くんの舌が私の口内を動き回る。



飴玉を転がされ月くんの舌に翻弄される。



ゆっくり口唇が離れる頃には、私の飴玉は月くんに取られていた。



『竜崎から貰った飴玉おいしいね。ありがとう。』



月くんの機嫌はすっかり直っていて、私はホッと胸を撫で下ろした。



おしまい

やきもち月様。初めてL受け書きましたが、ちゃんと受けっぽくなってましたか
〜(笑)
 

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