L×月(短編集2)

□意地悪
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月くんとまた喧嘩です。



普段は可愛らしいくせに、時々意地になって抵抗してくるので本当に疲れます。



仕方なく喧嘩してますが、いつも先に手を出して来るのは月くんです。



長引きそうな喧嘩にピリオドを打とうと、私は月くんを蹴り上げた。



どさりと月くんが倒れてピーンと鎖が張る。



『もう止めましょう?月くん。』



私は倒れ込む月くんに手を差し伸べた。



『月くん??』



月くんは一向に私の手を握ろうとしない。



『月くん大丈夫ですか?』



グッタリと倒れ込む月くんは意識が無く気を失っていた。



慌てて月くんを抱き上げる。



急所は外したが、力が強かったのか・・・



『竜崎やり過ぎですよ。』



ワタリの言葉が胸に刺さり、なんとも言えない気持ちになる。



私は軽い体の月くんを寝室へと運んだ。



柔らかいベットへと月くんを下ろし、絹糸のような髪を撫でる。



『月くん…大丈夫ですか?』



私は囁くように月くんに話し掛けると、頬にキスをした。



『月くんから喧嘩を仕掛けてきたんですよ。これじゃ私が悪いみたいじゃ無いですか…』



私は小さくため息をついた。



『いや、私が悪いですね。月くんごめんなさい。』



私はもう一度キスを落とすと、寝室に備え付けてあるパソコンの電源を入れた。



暫くすると、ベットからクスクスと笑い声が聞こえる。



『月くん??』



『ふふふっ。竜崎ビックリしたぁ?』



月くんは赤い舌をペロッと出してニッコリと笑っている。



『月くん…冗談は止めて下さいよ。心配しました。』



私は付けたパソコンをそのままに、月くんを抱き締める。



『ドッキリ大成功だね。』



月くんは嬉しそうに笑うと私の背中に腕を回した。



『意地悪が酷すぎます。』



私が抗議すると、



『ごめんね。』



と、耳元で謝られた。



月くんの息が首筋を掠め、ゾクゾクと痺れる。



私は月くんの口唇を奪った。



優しいキスじゃ無く、濃厚で深いキス。



『んっ…ふっ…』



鼻に抜ける月くんの甘い声を聞いて、私の理性が吹っ飛んだ。



つづく


終わらそうかと思いましたがエロスにします(笑)
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