L×月(短編集2)

□大好き
1ページ/1ページ

『竜崎、ちょっと顔が近すぎなんだけどっ!!』



やたらに僕に近寄る竜崎に、非難の声を上げる。



『どうしてですか?もっと近寄らせて下さい。』



『やだよっ、離れてよっ。』



竜崎は鼻と鼻がくっつきそうなくらい近づいてきた。



竜崎の顔は鼻が高くて色も白くてとっても整ってて、格好いい。



丸い瞳の下にある隈は余計だけど、それすら格好良く思える僕は・・・



どうかしてる。。。



『あれ?嫌だと言う割には、顔が赤いですよ?』



ニヤニヤと口唇を指で触りながら聞いてくる竜崎に、何も言い返せない。



『嫌じゃないでしょ?月くんは私の事、好きなんですから。』



『・・・』



どうして、そんなに自信満々に言うんだよ。



今日の竜崎は意地悪だ。



『嫌じゃない…』



僕は竜崎に抱きつき、その一言だけ言うと俯いた。



だって好きだから。



竜崎の事大好きだから。



竜崎はニッコリ笑うと、僕の頭を撫でてキスをした。



『んっ…ぁっ…』



とろけるような竜崎のキスは脳天まで痺れる程、気持ち良い。



『月くん、ごめんなさい。調子に乗りました。』



涙で潤む瞳に何回も啄むようにキスされる。



やっぱり僕は・・・



そんな竜崎が大好きだ。


おしまい


意地悪竜崎ですが、月の涙には弱くて、最後には折れる竜崎でした(笑)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ