L×キラ(長編)

□第四章
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私の推理は間違って無かったんだ。



目の前の月くんを見ると、悲しそうな表情を浮かべていた。



『本当なんですか??』



私は月くんの両手を握り尋ねると、首が縦に振られた。



『・・・』



私は言葉を失った。



何か声を掛けてあげないと、月くんが傷ついてしまう。。。



しかし私はずっと声を発する事が出来なかった。



月くんがキラ。



私はキラを死刑台に送ると宣言した。



月くんが死刑になり、この世から居なくなる??



私はそれを望んでいるのか??



しかし何故、今更その事を私に言うのか・・・



声が出なくなるまで、言いたく無かった事を何故今伝えたのか・・・



『どうして自白したんですか?』



私が尋ねると、



【り・ゅ・う・ざ・き・を・こ・ろ・し・た・く・な・い・か・ら】



『・・・』


私を殺したくない。



それは私の事を好きだからか??



『月くん…それだけ私を…』



私は言葉に詰まりそれ以上発する事は出来なかった。



。。。。。。。



二人眠れない夜を過ごす。



隣にはキラである月くんが居る。



遠慮がちに私に寄り添う月くんの体は少し震えている。



抱き締めてあげたいのに、抱き締めてあげれない自分に、苛立ちながら爪を噛んだ。



月くんは私に気づかれないように声を押し殺して泣いている。



一生懸命、嗚咽を押し殺す月くんに、今後の事に頭をフル回転させる。



緊迫した状態にプツリと切れたのか、フッと月くんが気を失った。



背を向けていた私は、月くんの顔を覗き込んだ。



泣き腫れた目尻に軽く触れると、溜まってた涙が指を濡らした。



『月くん…私はどうしたら良いんでしょう…』



小さく問いかけてみるが返事は無い。



私はソッとベッドを抜け出すと、部屋を後にした。



つづく


Lこと竜崎はどうするのか…
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