L×キラ(短編集)

□ドッグカフェ
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大学に行った帰り、特に用事も無いので家路に向かう。



『月くん、月くん。』


聞き慣れた声が後ろから聞こえる。



どうして、こうもタイミング良く出て来れるかなぁ・・・



僕は小さくため息をつくと、精一杯笑顔で振り向いた。



『何??』



すると振り向いた途端、流河の顔が間近にあり、今にもキスしそうな距離だった。



『うわっ…りゅう!!』



余りにもビックリして思わずコケそうになったのを流河に助けて貰う。



『危ないですよ。大丈夫ですか??』



『・・・』



誰のせいだよ、全く・・・



ってか、少し口唇が当たったし・・・



相変わらず無表情な流河を軽く睨むと、なるべく平然を装った。



『顔近すぎだよっ。少し驚いたけど、大丈夫。どうしたの?僕に用事かな?』



『はい、月くんとお茶をしたいなと思いまして。』



『お茶??』



『はい、大学の近所にドッグカフェが出来たんです。』



『ドッグカフェ??』



『はい、犬同伴でお茶が楽しめる喫茶店です。
私達は犬を飼ってませんから、見るだけになるかも知れませんけど…』




『ふぅーん。』



僕はどちらかと言えば動物は好きな方だ。



沢山の犬達に囲まれながら、流河とお茶かぁ…



少し楽しいかも。。。



最近、流河は大学にも来てないし、ゆっくり話もしてない。



まぁ良いかな。。。



久しぶりに流河と会話したい。



流河との会話は誰と話すより、刺激的で楽しい。



『良いよ、行こうか?』



『はい。では早速行きましょう。』



僕がニッコリ笑うと、流河も嬉しそうに、ニッコリ笑った。



流河が僕の手を握りながら歩く。



流河の手はスラッとしていて僕は大好きだ。


『ふっふ〜〜ん♪♪』



なんだか嬉しくて、いつの間にか鼻歌まで歌っていた。



『♪〜♪・・・んっ?!』



ってか、ここは校内だ!!



『もぅ!離せよっ、流河のバカっ…』



僕は慌ててピシャリと流河の手を叩いた。



『・・・』



つづく


キラが可愛いすぎました(笑)
久しぶりに流河に会えて嬉しいみたいです(笑)
どさくさに紛れてキスと手を繋ぐ流河(笑)
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