L×キラ(短編集)
□crazy game
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キラを捕まえる為に捜査に協力したいと父さんに頼むと、突然目の前に現れたLと名乗る男。
『一緒にキラを捕まえましょう。』
なんて言いながら、これ見よがしにポテトチップスを食べる。
それはまさしく宣戦布告。
僕も負けじと嘲笑ってみせた。
お前を絶対に殺してやる。
そう、絶対に…
。。。。。。
偽名で竜崎と名乗るLとの会話は、正直神経をすり減らした。
的確な推理は僕を追い詰める。
流石に世界の名探偵L。
新世界の神の僕に相応しい相手だ…
《おい…月、顔色悪いぞ…大丈夫か?》
中立な立場に居ると何度も言われてるリュークにまで心配され、大きくため息をついた。
『ちょっと朝から体調が悪くてね…風邪かな…はい、林檎。』
リュークに何時もより多く林檎を渡してやると、嬉しそうに羽ばたいて何処かに飛んで行った。
今日もいつも通り大学に向かう。
どうせ今も竜崎が監視してるのだろうと思うと頭が重い。
『月くん、おはようございます。』
どこからともなく現れる竜崎にズキズキと頭が痛くなる。
『あぁ、おはよう…竜崎。』
『今から大学に行かれるんですか?』
『そうだよ。』
僕は足取りを早め、竜崎と距離を取る。
しかしその早さに竜崎も着いてきて、真横に並ばれる。
『月くん、大学に行くのを止めて本部で捜査を一緒にしませんか?』
『すまない、僕は竜崎と違い学生なんだ。キラ事件も大事だけど、勉強も大事だから…講義が終わり次第向かうよ。』
『では、捜査では無く私とSEXなんてどうですか?』
『何言ってるんだっ…!ふざけるなよ、竜崎!!』
『どうしてです?こないだは私の誘いにOKしてくれたじゃないですか…』
『それはそうだけど…』
グッと奥歯を噛み締める。
実は少し前に竜崎と寝たんだ。
それはほんのゲームのつもりで…
竜崎から何か聞き出せるかも知れないと思ったし、弱みを握れるかもと思った。
それに向こうからの誘いと言う事で、キラと疑う僕と寝たいなんて滑稽で面白いと思ったからだ。
でもそれは大きな誤算だった…
あんな事になるなんて…
つづく