L×月(短編集1)
□風邪
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竜崎の顔が、いつもより赤い気がする。。。
普通に、仕事はしてるんだけど、なんかいつもと違う。。
もしかして。。。
『ねぇ。竜崎、元気??』
『・・・はい。。元気ですよ。』
『ホント??』
月は、竜崎に近づいて、自分のおでこと竜崎のおでこをくっつけた。
『ちょっと、熱いよ。。熱あるんじゃない??』
そう言うと、戸棚から体温計を取りだし、竜崎のワキに挟んだ。
『・・・』
有無を言わせない、素早い行動に竜崎は唖然とする。
『ピピピッ、ピピピッ。』
体温計が鳴った。
『ほらっ。熱あるよ。37.3℃』
『大丈夫ですよ。これくらい。。』
『だ〜め。今日の、お仕事はもう、おしまい。』
そう言うと、月はパソコンの電源を落とした。。。
『・・・』
『寝室で、おとなしく寝るの。わかった?一人で歩ける?僕の肩に掴まる?』
月は、とても心配そう。
全然、平気なんですがね。。。
『大丈夫です。一人で歩けます。』
竜崎は、ニッコリ笑った。。。
でも、今日は月くんに甘えましょうか。。。
竜崎は少し考えると、わざと、ふらついた。
『竜崎!!大丈夫?!』
月は、慌てて竜崎の体を支える。
『はい。大丈夫です。ちょっとめまいがしまして。。。』
『それは、大変!僕に掴まって。大丈夫?ゆっくり寝室まで歩くからね。』
月は、竜崎の体を優しく支えると、慎重に寝室に連れて行く。。
竜崎は、ニヤニヤしてしまいそうだったが、ぐっと我慢した。
『竜崎は、調子悪いみたいだから、寝室に連れて行くね。僕も、看病したいから、後は宜しくお願いします。』
月は、頭をみんなに下げて、部屋を後にした。
『竜崎、大丈夫?』
竜崎の体をゆっくりベッドに横たえる。
『はい。大丈夫です。ありがとうございます。』
わざと、息を粗めにしゃべる。
『なんか、しんどそうだね。僕、ワタリさんに、お薬もらってくるね。』
そう言うと、バタバタと部屋を出て行った。
竜崎は、天井を見ながら、
『月くんは、優しいですね。今日は1日ゆっくりする事にしましょう。』
と、呟いた。
つづく
騙され月(笑)
でも、風邪は引いてるんです(笑)