L×月(短編集1)


□雪
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外を見ると、チラチラと雪が降っていた。



『竜崎、雪が降ってきたよ。ベランダ一緒に行こう。』


僕は、竜崎の服の裾を引っ張った。



『いいですよ。』


そう言うと、竜崎は僕の手を繋いで、ベランダに出てくれた。



空を見上げると、上からふわふわと雪が舞い降りてくる。



凄く、幻想的だ。



『キレイだね。』


僕は、竜崎を見つめる。


『そうですね。とてもキレイですね。』


竜崎も、僕を見つめた。


竜崎の頬に当たると雪は、すぐ溶けてしまった。



『竜崎、今、雪とキスしたよ。あっ、今度は口唇で。』


僕は、冗談混じりに怒った。



『ふふふっ。月くん、可愛い事言いますね。でも、月くんも雪とキスしてますよ。』


二人で、顔を見合せてクスクス笑う。



『雪とのキスは許すけど、他の人としちゃダメだよ。
特に、ワタリさんやら、松田さんとか。
もちろん僕の父さんとも、ダメだからね!』



『・・・はい。』



『返事の声が小さ〜い!もう一度!』


僕は、ぷぅと頬っぺたを膨らました。



『はい。分かりました!』

竜崎は、大きな声でそう言うと、僕にキスをした。



それは、だんだん激しくなる。


『んっ。はぁっ。』

僕の口から、鼻に抜けるような、甘い声が出た。


飲み下しきれなかった唾液が、僕の口の横から溢れた。


腰に力が入らなくなり、ガクッとよろめいたが、竜崎が支えてくれた。


しばらくすると、竜崎の口唇が離れる。



『キスをするのは、月くんだけです。』


そう言うと、僕をぎゅっと抱き締めた。


僕も、竜崎を抱き締め、コクッと頷く。



『月くんの、頬っぺた凄く冷たくなってますよ。そろそろ部屋に戻りませんか?私も、そろそろ限界です。』



見ると、竜崎はいつものTシャツ1枚だ。



『そっ、そうだね。部屋に戻ろうっか。』


そう言うと、僕達は部屋の中に戻った。


部屋の中は暖かかったけど、体が冷え過ぎていて、ガタガタ震える。


『体、冷えちゃったね。暖め合いっこしようか?』


僕は、上目遣いで竜崎を見た。



『今日の月くんは、とっても可愛い事を言いますね。』


竜崎は、そう言うと僕を抱き上げ寝室に向かった。



つづく


月がバカ過ぎました(汗)
ワタリとキス(笑)
有りかもね(ウソ)
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