L×月(短編集1)


□不機嫌
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なんか、竜崎は朝からとっても不機嫌。


どうしたんだろぅ。。



竜崎は、パソコンのキーボードをパチパチ鳴らしながら、多きなため息をついた。



なんか殺気立ってて近づきにくい。



『・・・』



僕は、ごくっとツバを飲み込んだ。



『ちょっと、電話したいので席を外します。』



そう言うと、部屋を出て行った。



『竜崎どうしたのかな??』



竜崎のお手伝いしたいけど、どうしたらいいかわからない。。。



しばらく、すると竜崎はブツブツ言いながら戻ってきた。



『どうかした?』


僕は、ゆっくり竜崎に近づいた。



すると竜崎は、日本語じゃない言葉を発しながら、考え込んでるようだった。



何語だろう。小さい声だけど英語かな。。



竜崎って、すごく発音が良かった。
格好いいな。



『月くん!!』



突然、大きな声で呼ばれビックリする。



『はっ、はいっ!』



竜崎は、ゆっくり月に近づくと、月をキツく抱き締めた。



『どうしたの?なんか、あった?』



月は、優しく竜崎の背中を撫でた。



『私の知り合いで、あなたを調べたいと言う人が居まして、イギリスまで来てほしいとの事でした。
でも、それは却下しました。』



『・・・』



『あんな、危ない人達に月くんを調べさせる事なんて出来ません。』



『イギリス??僕、行ってみた〜い!』



『・・・行っても、いいですが向こうでの監視は私ではありません。いいですか?』



『・・・それは、やだっ。』



『私、とっても疲れました。少し一人にさせてください。』



そう言うと、竜崎は一人で寝室に入って行った。



『・・・』



月は、竜崎の背中を寂しく見つめる事しか出来なかった。



。。。。。



竜崎は寝室に入るなり、ベッドに腰をかけ、カチッとタバコに火をつけた。



フィルターから、息を吸い込むとジュッっとタバコの先端から音がした。



大きく、肺いっぱいに吸い込み、口から煙を吐き出す。



『はぁ〜。月くんのあの態度は何ですか。イギリスに行かせないようにする為に、どれ程苦労したか分かってませんね。
向こうでの酷い仕打ちでは、可哀想だと思って色々手は尽くしましたが。。』



つづく



イライラ竜崎さん(笑)
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