L×月(短編集2)

□風邪A
2ページ/2ページ

しがみつくように抱きつく竜崎の頭を撫でる。



ごわごわした髪は僕の髪と違って、なんだか男らしい。



甘えるように抱きつく竜崎を可愛らしいと思いながら、目尻にキスをした。



でも、ちょっと寄り過ぎじゃないかな…??



これじゃ身動き出来ないよ…



『りゅ…ちょっと引っ付きすぎじゃない?…寝苦しくない?』


『私は…大丈夫ですっ。離れたくありません。』


『そうだよね。分かった、ゴメンね…こうしているからね。』



風邪で心細くなってるんだろうな。

僕も風邪引いた時は、少し寂しいもん。



僕は竜崎を寂しがらせないように、再度抱き締めた。



『月くん…月くんっ…はぁ、はぁ…』



竜崎の熱い吐息が首筋を掠める。



『…んっ、りゅっ…』


こんなに密着状態だと、変な気分になっちゃう…

でも竜崎は病人だし…


…しっかりするんだ、僕ならちゃんと看病出来る!



『苦しい?大丈夫…?』


『はい…少し…』



『早く薬が効くと良いねっ…ひゃっ!』


竜崎の手がお尻に当たった。



『月くん…んっ…』



もぞもぞと動く竜崎の手にゾクゾクする。



『りゅ、ちょっと…んっ…。』



竜崎の手が僕の体を撫でる度に、甘ったるい声が出てしまう。



竜崎はしんどくて抱きついて来てるのに…

こんなに苦しんでるのに…


僕ってサイテーだ。



『うっ…んくっ、ひっく…』



僕はとうとう泣いてしまった。



泣き出した僕に今度は竜崎がキスをした。



『月くん…泣かないで下さい。月くんは悪くありません。私、確信犯です。イヤらしく体を触りました。』


『りゅ…の、バカっ…心配してるのにっ…』


『すいません…もうしませんから。その代わり早く風邪が治るように、おまじないしてください。』



『んっ…竜崎の、風邪っ、飛んでけ〜〜!』


僕は竜崎におまじないをかけた。



『ありがとうございます。これで明日には元気になれそうです。明日は一日中エッチタイムですよ。』



『うん…分かった。早く元気になってね。』


僕は竜崎の熱い手をギュッと握った。


指も絡めて…

離れないように…



『おやすみなさい、月くん。』



『竜崎、おやすみ。』


僕達は身を寄せ合いながら眠りに落ちた。



次の日にはすっかり元気になった竜崎が居た。



濃厚な竜崎のキスで目覚めた僕は、続きをして欲しくて竜崎に抱きついた。



今日の捜査はおやすみ。
寝室では僕と竜崎の甘い時間が今から始まる。



おしまい


竜崎が風邪を引くお話のリクエストを受けつけました♪
きぃ様、ホンマにありがとう。
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ