L×月(短編集1)


□喧嘩
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僕は、床に押し倒されてるような状態になってる。



竜崎の顔を見ると、竜崎も泣きそうな顔をしていた。

『仲直りのキスをしていいですか??』

竜崎は、僕の髪を撫でながら聞いてきた。



『うっ、いいっ、よ。』

僕は、嗚咽混じりに答える。



『月くん。ごめんなさい。』


そう言うと、優しくキスされた。


チュッと小さく音が鳴り離れる。



『とりあえず、起きましょうか。』


竜崎は僕の手を取ると立ち上がらせてくれた。



『んっっ。』



足首に激痛が走り、よろめく。


『大丈夫ですか?!』


竜崎が慌てて僕の体を支える。



すっごく痛かったけど、悔しいし、

『これくらい、全然平気。ちっとも痛くないよ。』

と、嘘をついた。



『ホントですか?ちょっと見せて下さい。』


そう言うと、僕の体を抱き上げてソファーに座らせてくれた。


ズボンをあげられ、靴下を下ろされる。


足首は、うっすら赤く腫れ上がっていた。


『少し腫れてますね。湿布して、ちょっと、冷やしましょうか。手首は、どうなってます??』


足首を見た後、僕の手首に視線を落とす。


両方の手首が、竜崎の手の痕が、くっきりついていた。



『赤くなっちゃいましたね。強く握ってしまいましたもんね。。』



竜崎は、すまなさそうに言うと、両手を取って片方づつ、手首に優しくキスをした。


暫くすると、ワタリさんが薬やら湿布やら手当てをする道具を持ってきてくれた。



『ちょっと、痛いかも知れませんが我慢して下さいね。』


竜崎は、手際よく湿布を貼って包帯を巻いてくれた。


あまりに、上手なので驚いく。


『ありがとう。竜崎って、包帯巻くの上手いね。昔に良く怪我とかして、自分で手当てしたりしてたの?ケンカも強いし。。』



なんか聞いても、教えてくれそうになかったけど、一応聞いてみる。



『ケンカとは、また違いますが、人と戦ったりする事はありましたね。。もしもの時に役立つと思いまして、医師免許を取りました。』



『・・・』



医師免許。。

竜崎、そんなの持ってるんだ。


戦うって、何だろぅ。


頭の中がグルグルしてきたけど、あまり聞かない事にした。



つづく



うちの竜崎は、医師免許あり(笑) ビックリです(笑)
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