ギロロ君の初恋日記

□実験
1ページ/1ページ


(ケロロ視点⇒犠牲者ゼロロ)


……ヘン……

スゴク変な感じだった。

なんだか胸が苦しくて――

体がどんどん熱くなって――

頭ン中がもやもやして――

へんてこな気分になって――

おまけに……

…………

……アソコが……
ヘンな感じになって……

…………

……オレ、おかしく
なっちゃったのかな?

……これってビョーキかな?

ギロロと
キスしただけなのに――

オレ、なんかヘンだから――

あれ以来ギロロとまともに
顔合わせられなくって――

ギロロがそこにいたら
ドキドキするし

へんてこなのみられるの
恥ずかしいし……

ホントは――

ホントは――

スゴク一緒にいたいのに……

オレずっと
あいつを避けてるよな――







「ギロロ君と
ケンカでもしたの?」


青い幼馴染は心配そうに一人公
園のジャングルジムで足をぶら
つかせていたケロロを見上げて
言った。
『ギロロ』の名前にドキリとし
ながらもケロロはゼロロから顔
を背けてぶっきらぼうに「べっ
つにぃ〜」と言い放った。


「ケロロ君、
この2、3日全然ギロロ君と
喋ってないじゃないか」

「しゃべんなきゃいけない
規則でもあんのかよ」


よくわからないケロロの逆切れ
口調にゼロロはたじろぐ。


「いや、あの……
もしケンカとかしたのなら……
仲直りしたほうが
いいんじゃないのかなぁと
思って……」


おどおどと呟くゼロロを見なが
ら、急にケロロは思いついたよ
うにゼロロを呼ぶ。


「ゼロロォ〜」

「なに?」

「ちょっときてみ」


言われたとおりにゼロロはジャ
ングルジムによじ登り、ケロロ
の隣に座る。


「なに?」


ケロロはゼロロのほうを向くと
何の前置きもなくいきなりゼロ
ロにキスをした。


「ケッ!ケロロく……」


ほんの一瞬唇が触れただけで、
ケロロは前をむくと「ふーん」
と呟く。


「別になんともないのにな…」


溜息をつきながら宙を見上げ、
組んだ両腕を後頭部に回して体
をそらそうとすると急に肩に重
みを感じる。


「ウェ?」


肩に目を向けると真っ赤な顔を
したまま気を失ったゼロロの体
がケロロの肩だけを支えにその
場に持ちこたえており、今にも
ジャングルジムから落ちそうに
なってた。


「ちょっ!ゼロロっ!!
なんで気絶すんだよっ!!」


ぐんにゃりとしたゼロロの体を
必死で掴みあげながら、ケロロ
は叫ぶ。


「おいっ!ゼロロ!
しっかりしろよぉ〜!!」


完全にノビてしまっている青い
幼馴染を抱き上げ、ケロロはガ
クリと肩を落とす。


――ゴメッ!ゼロロ……
ってかここで
  気を失うなよ〜〜〜!!

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ