ディシディア文章
□ひなたぼっこ
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別に、一緒にいるのは嫌ではない。
『ひなたぼっこ』
何故、アンタはいつも俺の所へ来る?
「スコール〜!こんな所にいたのか。」
「…俺が何処にいたって、別にかまわないだろ?」
座っている俺の横に座ったバッツは、いつも分かりやすい所にいてくれないと困ると口を尖らせた。
「だって、毎回探すの大変じゃん。一緒に騒ぎたいのに、いつもスコールってばいないんだもん!」
「…(騒ぎたいのなら、俺は選ぶべきじゃないだろうに。)」
今日も疲れたと足をバタバタとさせるバッツに、俺を相手に選んだのは明かな人選ミスだとため息をついた。一緒に騒ぎたいのなら、ジタンやティーダとかを相手に選ぶべきだ。
「ジタンはどうした。喧嘩でもしたのか?」
「うんにゃ。ジタンは朝からラビリンスに行っちゃった。見た事ないお宝が俺を待ってる!だってさ。」
連れて行ってくれれば良いのに!と腕を勢い良く突き上げるバッツに、ついて行けば良かっただろうにという言葉はそっと胸にしまっておいた。それを言ってしまったら、イロイロ面倒な事になりそうだ。これで拗ねられたりしたら、たまったもんでない。
「冷たいジタンとは違って、優しいスコールは俺と一緒にいてくれるよな?」
「…(騒ぎたかったんじゃなかったのか。)」
一人だと寂しくて、俺は死んじゃうかもしれない。
クスンと鼻をすするバッツに、人はそれぐらいでは死なないと心の中で彼に突っ込みを入れる。
それぐらいで死んでいたとしたら、人類はとっくに絶滅しているはずだ。
「静かにしているのなら、側にいても別に構わない。」
騒がなくて良いのなら、バッツが俺の側にいるのを断る理由はない。
ボソリとそう言うと、バッツはパアアッと嬉しいそうに笑うと、
「本当!?スコール、大好きだっ!!」
勢い良く俺に抱き着いてきた。あまりにも勢い良かったので、少々体のバランスを崩して倒れかけた。
「じゃあ、今日はスコールと一緒にひなたぼっこする!」
「…好きにしろ。」
えへへと嬉しそうに笑うバッツに、たまにはそうゆう日もありだろうと思った。
【終】
これでも、スコールはデレてます。デレているんです!!(大切な事なので二度言いましt)