ディシディア文章
□癒し系
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クルクルと回るのは、オマケです。
『癒し系』
なんなんだ、この状況は。
「白魔なバッツさんが、みんなに癒しをお届け〜☆」
白いローブを着たバッツが、クルクルと回りながらケアルを皆にかけていた。
怪我を治すのにケアルをかけるのは分かる。だが、なぜ彼はクルクルと回っているのかが分からない。疲れないのだろうか?
「セシル、バッツはどうしてあんな格好をしている?」
「あ、WoL!」
私の目の前を通り掛かったセシルを捕まえて尋ねると、可愛いよねとセシルは笑った。
「白魔道士っていうジョブらしいよ?回復魔法が得意だから、連発してもあまり疲れないんだって。」
「そうか。」
何故バッツがあの格好をしているのかは、今のセシルの説明で分かった。確かに回復魔法だけではなく、他の魔法も連発すれば精神的に疲れ果ててしまう。ジョブを変える事で疲れ難くなるのなら、ドンドン変えてもらった方が良いだろう。
だが。
「ああやって、クルクルと回る必要はあるのか?クルクルと回っていると、回復量が増えるとか?」
「あれはね、なんかオマケらしいよ。」
オマケ?と首を傾げると、そうとセシルはクスクスと笑いながら言った。
「クルクルと回ってるバッツを見てると、気分的にも和んでくるでしょ?」
「そうは思うが…。」
クルクルと回っているバッツを眺めながら、確かに和みはすると思う。しかし、私の場合はやはり先に心配という感情が出てくる。あれだけ回っていては、バッツは目を回して倒れてしまうのではないか?
「まぁ、バッツだって加減ぐらい分かってると思うよ?そこまで心配しなくても、大丈夫なんじゃないかな。」
「そうだろうか…。」
大丈夫だよとセシルに肩を叩かれたが、やはり心配なものは心配で。
私は時間が許す限り、クルクルと回りながらケアルを唱え続けるバッツを眺めていた。
「ケアル、ケアルラ、ケアルガ〜。白魔なバッツさんが、皆を癒してあげるよ〜☆」
「…(あの歌も、何か意味があるのだろうか?私には分からない。)」
【終】
癒しなら、白魔。格好良さでなら、青魔。ネタ的に美味しそうなのは、踊り子。バッツさんの4thが楽しみで仕方がありません。