零式文章
□消える自由時間
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せっかくの自由時間なんだし、自分の好きな事をしたいって思うのは普通だと思う。
普通…だよね?
『消える自由時間』
授業中。ナインが問題解けずにずっと頭を抱えてたのを見かけたんだ。
「スライム系は武器による攻撃はあまり効かないから、魔法の方がいいんじゃないかな?」
「…そ、それぐらい知ってるぞコラァ!!」
このままじゃ日が暮れちゃいそうだったから、少しだけ答えを教えてあげたんだ。偶然にも彼が悩んでる問題は、僕は昨日予習していた所だったし。
照れ隠しなのか怒ったのかは分からないが、顔を真っ赤にした彼に怒られてしまったけど、その時はたいして気にはしてなかった。
けれど。
「どこ行くつもりだ、コラァ!」
「え?どこって、これから調べ物をしにクリスタリウムに…。」
その日を境に、何処へ行くにもナインが着いて来るようになった。
…いや、違うな。
「そんなもん、後回しだ!これからテメェは俺と一緒にチョコボ牧場に行くんだ。そして、俺にチョコボの事についてかみ砕いて教えやがれ!」
「はいぃっ!?」
ナインが行く所に必ずと言ってよい程連れ回され、その場その場で彼が分かりやすいように説明する事を強要されるようになった。
「チョコボの事なら、僕じゃなくて世話してる人に聞いた方がいいと思うよ。だって僕は、そこまでチョコボの事詳しい訳じゃないし…。」
「つべこべ言わず、テメェは黙って俺に着いて来れば良いんだぜコラァ!!」
とりあえず拒否の態度を示して見るものの、効果はなし。むしろ状況は悪化する。だってほら、ナインてばこめかみに青筋立てて怒ってるし。
「せ、せっかくの自由時間なんだから、自分の好きな様に過ごしたい…かな?」
「却下だ。テメェはこれから俺と一緒に、チョコボの牧場に行くんだぜコラァ!」
どうしてもすぐに調べたい事があったからナインの脅迫に屈する事なく自分の意志を伝えてみたが、彼は聞く耳を持ってなかった。
「僕は、今すぐ調べたいんだぁあああっ!!」
「あ、テメェ!待てやコラァアアア!!!」
聞いてくれないならとナインから全力で逃げてみたものの、結局彼に捕まり、チョコボ牧場へ連行。ちなみにその時僕はスタミナ切れで歩けなくなってたから、彼に担がれるという目立つ状態で牧場まで連れていかれた。
担いでまで連れて行きたいって、どんだけ僕とチョコボ牧場に行きたいんだよナイン。普通なら諦めるだろうに。そして担いで運ばれた僕は、凄く恥ずかしかった。
「なんだぁ?コイツ、さっきから嘴を俺にこすりつけて来やがって…。喧嘩売ってるなら買うぞコラァ!」
「ちょっと、チョコボにまで喧嘩売らないでくれよ!」
結局。
僕の自由時間は、ナインとチョコボ牧場でチョコボと戯れて終ってしまった。チョコボは好きだし楽しかったけれど、なんだか泣きたくなった。
「…エース。貴方とナインの追いかけっこが、魔導院の名物に登録されたみたいです。」
「嘘だ!それは何かの間違いだったと言ってくれ、クイーン!!」
【終】
初FF零式の文章。キャラをいまいち把握出来てないから、ちょっと印象が違うような…?(ならもう少しプレイしてから考えろよって話ですね!分かりまs)
ナインとエース君が好きです。マイナーでもナイン×エースを押します。マイナーじゃなかったら死ぬほど喜びますが(笑)