ディシディア文章
□勘弁してください
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いったい、どうしろって言うんだ…。
『勘弁してください』
アンタは、本当に勝手だな。
「お〜い、スコール!一人で何やってんだ?」
武器の手入れをしていたら、いきなりバッツが背後から俺にのしかかってきた。
「もしかして、武器の手入れの最中?大変だなぁ、ガンブレードって。」
「…アンタには関係ないだろ。」
正直、心臓が飛び出るかと思うぐらい驚いた。ガンブレードには細かい部品もある。それを無くしたら組み立てられないし、ただの金属の塊も一緒だ。そうしたら、どうしてくれるんだろうか?もしかして、俺に素手で戦えとでも言うのだろうか?
「関係ないとか、寂しい事言うなよ。俺、泣いちゃうよ?」
「とりあえず、重い。どいてくれ。」
これじゃ武器の手入れも出来ないと訴えたのだが、嫌だとバッツはさらに体重をかけて俺にのしかかってきた。
「バッツ!」
「だって暇なんだもん。一緒に遊ぼうぜ、スコール!」
こっちの都合とかお構いなしのバッツを振り落とそうと俺は体を揺らした。が、バッツはしっかりと俺の首に腕を回し落とされまいとする。キャーとか悲鳴は上がるが、同時に楽しそうに笑い声も上げている。…なんか悔しい。
「なんだって言うんだ、もう…。」
「やった。今日も俺の勝ちっ!」
「…(いや、俺とアンタとは何も勝負してないだろ。)」
バッツの好きな様にさせながら、俺はため息をつく。
冷たく引き離そうが全力で拒否しようが結果は変わらず、気づいたらバッツの好きなようにさせているのだから不思議だ。神は理不尽だと思う。どうして、俺はバッツから逃げられないのだろうか?一度ぐらい、彼から逃げ切ってみたい。
「嫌がったって無駄だからな!俺は、スコールを構うのを止めないっ!!」
「もう、好きにしてくれ…。」
ぎゅうぎゅうと力一杯抱き着いてくるバッツに、俺は降参だと白旗を上げた。
【終】
あれ、あまりスコールがバッツにデレなかった…。
なんか偽物っぽくてすみません。