ディシディア文章その2
□とある朝の風景
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あのさ、他人にかける迷惑って考えた事ある?
『とある朝の風景』
俺としては、かなりダメージ喰らうんでいい加減止めて欲しいんだけど。
「おはよう、バッツ。今日も君は可愛いな。」
「おはよう、ライト。今日もライトは凄くカッコイイよ!」
何がって、ライトとバッツである。周囲に誰がいようがおかまいなしで、毎日イチャイチャする。今日も朝早くから見つめあっちゃってさ、迷惑ってモノを考えて欲しい。
その現場に出くわしちゃった俺は泣きたい気分だ。今日はラビリンスにでも挑もうと思ってたが、二人のピンク色な空気にやる気をなくし、一気にふて寝していたい気分になった。今度、被害届でも提出してやろうかな。どこに提出すれば良いのかは謎だけど。コスモスで良いのだろうか?
「今日もライトとバッツはラブラブなの?付き合ってないのに。」
「そうなんだよ!あんな甘い空気作り出してる癖に、付き合ってないって二人して言うんだよ…。」
僕もいつかあんな風に兄さんと…とかキラキラした目で遠い所に意識を飛ばしだしたセシルを無視し、俺はため息をつく。
付き合ってるっていうならイロイロ諦めがつくっていうのに、二人は口を揃えて付き合ってないって言う。付き合ってないならアンタらはなんだっていうんだと毎回思うのだが、答えは見付からない。
コスモスに聞けば望む答えをくれるんだろうか?と考えてはみたものの、やっぱりくれないんだろうなと俺は首を横に振った。そんなの自分で探してくださいって満面の笑みで言いそうだ、彼女は。
「今日も、全力で君を守る事を誓おう。だから、私の側から離れるな。」
「じゃあ、俺もライトを守るよ。ただ守られるなんて、俺は嫌だからな!」
ライトとバッツの顔がそっと近付く。おいおい、付き合ってないんだろ!?と突っ込みたくなったが、止めた。多分突っ込んだって二人は聞く耳を持たない。要するに無駄に体力を使うだけだろう。やってられるかと俺はため息をつきながら二人から視線を反らした。反らした先で、フリオニールが鼻血をふいて倒れるのを目撃してしまった。
あーあ、ありゃ駄目だな…。
「フリオニールは、大丈夫なのかな?なんか出血が酷いみたいだけど…。」
「大丈夫なんじゃないか?フリオニールが鼻血出すなんて、たいして珍しい事じゃないし。」
そうは言ったものの、きっと今日もフリオニールは使い物にならないだろうと俺は思った。今日一日、思い出してはのたうちまわるのを繰り返すだろう。確か昨日もそうだったから。
どうしてフリオニールはこうゆうのに弱いくせに、こうゆう場面に出くわす率が高いのか。なんだか可哀相になってきた。
「俺、ダガーのもとに帰りたい…。」
どうしてこの世界にいるのは君じゃなくてクジャなんだろう。あの変態兄貴じゃなくて、ダガーを召喚してくれたら良かったのに。
早く愛しい君に会いたいと、俺はこっそりと涙を拭った。
「じゃあ僕も、あの二人に負けないぐらい兄さんとラブラブな関係になるよ!」
「お願いだから、これ以上問題増やさないでくださいませんか!?」
土下座して止めてくれるなら、俺はいくらでも土下座してやるぜ!
【終】
無意識でイチャイチャされたら、巻き込まれる前に全力で逃げるしかないと思うの。私はガン見したいけど(笑)
ネタちょうだいって要求したら、優しい人は私にネタをくれました。それをもとに妄想したのに、方向が違うのは馬鹿な私の責任です。
土下座してあやまるんで、許して…ね?