ディシディア文章その2

□決戦!
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少しでも彼をカッコイイとか思っちゃった自分を、今すぐ殴りたい。



『決戦!』



「男には、戦わなければならない時がある。ジタンには、私の戦いを見届けて欲しい。」

「ああ、良いぜ。俺に任せな!」

真剣な顔をしてWoLがそんな事を頼んできたから、暇だった俺はその事を了承した。
今では、その事を凄く後悔している。何故了承する前に、何と戦うつもりなのかとWoLに聞かなかったのかと…―。

「私は負ける訳にはいかない。行くぞ!」

「クェエエッ!!」

真剣な顔をしているWoLの前には、戦闘体制に入った黄色の鳥。そう、WoLが戦いを挑んだのは、チョコボだった。

一瞬でもやっぱり勇者と称される人間の言う台詞は違うしカッコイイなぁとか思った俺のトキメキを返せ。というか、恥ずかしすぎて今すぐ穴があったら入りたい。というか自分で穴を掘って埋まりたい。

「いつもいつもバッツを独占して…。バッツは、バッツは私のモノだ!彼を独占して良いのは、私だけの特権だ。部外者は大人しく立ち去るが良い。」

「クェ、クェエエッ!!」

嫌だと羽をバタバタさせるチョコボと、ならば力ずくでと剣を構えるWoL。
もしかしなくても俺、こんなのを見守らなきゃならない訳?まぁ彼らは真剣そのものだけど、俺からしてみればこんなに馬鹿馬鹿しい戦いはない。外から見れば、人間とチョコボがじゃれ合ってる様にしかみれない訳だし。

「チョコボ相手に剣向けるなよ…って、聞いてないし。」

チョコボの蹴りを盾で受け止め、レディアントソードをぶっ放すWoL。さすがWoL、チョコボ相手にも容赦ない…って駄目じゃん!動物虐待は駄目だってと止めに入ろうとしたら、WoLの光の剣をヒラリとかわしたチョコボが隕石を呼び寄せた為に近寄れず。WoLは次々と降り注ぐ隕石をヒラリヒラリとかわしていたが、俺にはあんな芸当は出来ない。というか、しようとも思わない。

それにしても、なんなんだあのチョコボは!俺が知ってるチョコボとは違う気がするぞ。

「チョコボは、FF世界で一番強いぞ。チョコボからラーニングさせてもらった技は、最後まで俺の最強技だった…。まぁ、冗談だが。」

「冗談なのかよ!?というか、どっちが冗談!?」

ボソッと冗談を言うクラウドにツッコミを入れつつも、あながち冗談じゃないかもしれないと目の前で繰り広げられている戦いを見つめながら、俺はため息をつく。だってあのWoLと戦えるぐらいの強さだ、鳥とはいえ侮れない。

「チョコボの技をラーニングしたマテリアさえこの世界に持ってこれれば、あのセフィロスも軽く…。クックックッ…。」

「あのさ、そうゆう笑い方するなよクラウド。めちゃくちゃ怖いから。」

隣で笑い出したクラウドを窘めながら、俺はぼーっとWoLとチョコボのいつ終わるか分からない戦いを見守り続けた。

「実を言うと、FF世界で一番強いのはチョコボじゃなくてモーグリだ。彼のおどるは最強だぞ。なんたって神をも倒すらしいからな。」

「クラウド、それはティナの世界のモーグリ。まぁ、危険な所で商売してたりするから、モーグリが強い事は否定しないけどな。」

今度、チョコボとモーグリを抱えてカオスに戦いを挑んでみようかな?

そんな事を考えて、馬鹿馬鹿しいと俺は首を横に振ってため息をついた。



【終】

某所でネタ提供してもらったヤツその2。あいかわらず、いただいたネタをいかせてません。ごめんなさい(泣)

もし次の日あたりに、チョコボにまたがって駆け抜けるWoLが見られたら、昔ながらのお決まりのアレです。喧嘩したら友情がライズしたとかいうヤツです。

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