ディシディア文章その2

□それは無理な話です
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とりあえず、後で一発殴らせろ。



『それは無理な話です』



なんでこうなった。

「いてて…。」

あれ、なんで俺は押し倒されてるんだろう?さっきまで普通に話してたはずなのに。
この状況にパニックを起こしてる頭を必死に働かせながら原因を探すも、原因が見当たらない。なんで?どうして?

「いきなりなんだって言うんだよ、もう…。」

本当にいきなりだったから、受け身を取り損ねて体のいろんな所が痛い。そんななか、頭を打たなかったのは奇跡に近い。運が良かったなぁなんて頭の片隅で思ってみたものの、だからそれがどうしたとため息しか出ない。

「とりあえず、どいてくれるか?」

なんでいきなり押し倒してくるとかいう暴挙に出たというのは気になったが、それよりも早くこの状況から脱出しようと声をかける。
しかし、どいてくれない。反応は、首を横に振るだけ。それに眉をひそめる。

「ふざけるのもいい加減に…、は?煽るのが悪い?俺はそんな事してないだろう!?」

話してただけだというのに、それが何故煽るとかそんな風にとられたのか理解出来ない。というか、起き上がれないように押さえつけられている体が痛い。

「いただきます、じゃないだろ!本当、やめろってば!!」

力一杯押し返してみるものの、びくともしない。いつもは嫌がるそぶりを見せればやめてくれてたのに…。

この状況にわたわたと慌てる。俺は気付かないうちに地雷踏んじゃってたりしちゃったのか?…ていうか、どれが変なスイッチを入れちゃうようなやつだったのか分からない。思い当たるモノもない。だって、本当に会話してただけなんだし!

「俺はこの後、ティナと薬草を摘みにいく約束が…って、少しは人の話を聞けーっ!!」

俺の話を一切聞かないで事を進めようなんてするから、せめてもの意思表示に思いっ切り頭を叩いてやった。…あまり効果はなかったみたいだけど。

「アンタがこんなに身勝手な奴だなんて知らなかった!アンタなんか嫌いに…なれるわけないじゃん!!馬鹿ぁああっ!!!」

今回の事は頭にきたし、腹がたったけれど。
嫌いになる事自体、無理な話だった。


【終】

お題:押し倒されて驚くバッツ。

…なんか驚くどころかパニックおこしてるような?まぁ、いっか。思う存分喰われてくださいね、バッツ(笑)

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